不漁ジャム

しじみの香りの入浴剤が砂の中に埋もれている。

もうあのドラックストアは使えない

お兄さんと同じ柔軟剤

君と同じヘアトリートメント

好んだのは絶対に口をつけないと決めていたのに,つい手を出してしまったよ

甘ったるくて,よくこんなのを好んだなと思うよ

当たり前に執着してしまうのに,唐突に諦めてしまう

生きる気力のない君が忘れられなかった,分かり合えるかもしれないと思ったのかもしれない

だから笑顔なんか二度と見せないで,私の見えないところで幸せになって,

そろそろ少女も時効になってしまう,なにも許されなくなっていく,もうすべてが面倒になって,そんな甘えは許されないのに

好意をいいように使っているくせに,それをあらわにされるとどうしてもだめになってしまう.なんで唐突に,今までだって友達ですらなかった?

みんなとうまくやっていきたい.誰にも怒れなくなっていく.不機嫌は抑えられなくなっていく.好意も嫌悪もわからず忘れられなくなっていく,形のあるものとないものを重ねていく,どうでもよくなっていくのと一緒に

大人になれば変わる?もっと何も感じなくなる?

それはそうと最近図太くなったなあと思う.まあもういいやって固執する気持ちをずたずたに引き裂いて水で溶かせるようになった.成長だと思いたいよ.

簡単に他人に自分を開けないのに,一度許すとどうしようもなくなってしまう.情けないね

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